歯科医院のMEO対策とは?Googleマップで新患を増やす手順と費用を解説

患者はスマートフォンで「歯医者」と地域名を掛け合わせて検索し、地図の上位3件から通う医院を決めることも珍しくありません。いくらホームページを整えても、地図で見つからなければ来院にはつながりません

Googleビジネスプロフィールに情報を入力し、写真と口コミを整えれば、広告費をかけずにマップ経由の新患を増やすことができます。

この記事では、MEO対策の意味をはじめ、登録から運用までの具体的な手順、かかる費用、そして業者を選ぶときの確認点までを詳しく解説します。自院の集患力を高めたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

歯科医院のMEO対策とは

MEOとは「Map Engine Optimization」の略で、地図検索の結果において自院を上位に表示させるための取り組みを指します。対象となるのは、GoogleマップとGoogle検索の結果に差し込まれる地図の枠です。

MEO対策の基本を5つに分けて見ていきます。

  • MEO対策はGoogleマップでの上位表示を目指す
  • 対策の中心はGoogleビジネスプロフィールにある
  • マップ枠の上位3件がローカルパックにあたる
  • 表示順位は関連性・距離・知名度で決まる
  • 歯科医院は商圏が狭くMEOが効きやすい

MEO対策はGoogleマップでの上位表示を目指す

MEO対策は、地域名と業種を掛け合わせた検索において、自院を地図の上位に出すことを目指して行います。患者が実際に検索で使う言葉は、「歯医者」や「歯科医院」に地域名や駅名を足した形が中心です。

検索結果の上位に出ると、電話・経路案内・予約ページへの導線が画面上に並んで表示されます。検索を行っている人は、すでに通える範囲の医院を具体的に探している状態にあるため、見つけてもらえればそのまま来院につながりやすいという特徴があります。

対策の中心はGoogleビジネスプロフィールにある

Googleビジネスプロフィールは、Googleが提供している店舗や事業所の情報管理ツールです。ここに登録を行うと、マップと検索結果に医院名・住所・診療時間・写真・口コミなどが表示されるようになります。

利用は無料で、医院側で情報を自由に編集できます。MEO対策における作業の大半は、このプロフィールの入力と継続的な更新です。ホームページを改修したり、Web広告を出稿したりする作業とは異なる、独立した取り組みとなります。

マップ枠の上位3件がローカルパックにあたる

Google検索で地域名と業種を掛け合わせて検索すると、地図と3件の事業所情報が並ぶ枠が表示されます。この特別な枠が「ローカルパック」です。

ローカルパックは、通常のWebサイトの検索結果よりも上に表示されるため、非常に目立ちます。MEO対策に取り組む場合、まずはこの3枠の中に自院を表示させることが当面の目標となります。

表示順位は関連性・距離・知名度で決まる

Googleはヘルプページの「ローカル検索結果の掲載順位を改善する方法」で、ローカル検索の順位を関連性・距離・知名度の3つの要素で決めると公表しています。関連性とは、ユーザーが検索した内容と自院のプロフィールがどれだけ合致しているかを示します。

距離は、検索した人がいる場所から医院までの物理的な近さです。知名度は、その医院がオフラインも含めてどれだけ広く知られているかを指します。口コミの件数が多く、評価が高いこともローカル検索の順位アップに寄与します。

距離の要素は変えることができませんが、関連性と知名度については、プロフィールの情報を充実させ、口コミを運用することで高めていくことが可能です。

3つのうち、医院が最も動かしやすいのは関連性です。診療内容をGoogleビジネスプロフィールのカテゴリとサービスの欄に正しく入れるだけで、検索した言葉との結び付きが変わります。知名度は口コミや他のサイトからの言及で少しずつ積み上がるもので、こちらは時間がかかると考えておきましょう。

歯科医院は商圏が狭くMEOが効きやすい

歯科の治療は通院回数が多くなるため、患者は自宅や職場から通いやすい範囲内で医院を選ぶ傾向があります。商圏が狭い業種ほど、距離を重要な要素に含むローカル検索との相性は良好です。

厚生労働省の医療施設動態調査によると、令和6年12月末時点の概数で、全国の歯科診療所は66,146施設に上ります。近隣に複数の選択肢が存在する状況では、地図上で自院の情報がどのように表示されるかが、患者が来院先を判断する決め手です。そのため、歯科医院にとってMEO対策は非常に有効な手段と言えます。

歯科医院のMEOとSEOの違い

MEOは地図の枠を対象にし、SEOは自然検索の枠を対象にする対策です。どちらもGoogleの検索結果に対する施策ですが、対策の中身と成果が出るまでの期間が異なります。

歯科医院が取り組む場合は、まずMEOを整え、そのうえでSEOを重ねていく順番が適しています。MEOのほうが着手にかかる費用が少なく、成果が出るまでの期間も短いためです。

ここでは、対象の枠・届く相手・期間・費用の4つの点から両者を比較します。

対策対象の枠届く読者成果までの期間始めるときの費用主な作業
MEO地図・ローカルパック近隣の住民(通院検討層)1〜3か月無料(自院運用時)プロフィール設定・口コミ・投稿
SEO自然検索(青いリンク)情報収集中の読者半年以上制作費・改修費記事制作・サイト改修

関連記事:クリニック・病院のSEO対策とは?やるべき施策・優先順位・注意点をわかりやすく解説

MEOはマップ枠、SEOは自然検索の枠に出る

MEO対策で上位を獲得すると、前述した地図枠(ローカルパック)に自院の名前が表示されます。一方、SEO対策で上位を獲得すると、その地図枠の下に並ぶ青いリンクの一覧に自院のページが表示されます。

ローカルパックに表示されるのはGoogleビジネスプロフィールに登録した情報であり、ホームページ内の記事ではありません。同じ検索語で両方の枠に上位表示されれば、検索画面に自院の情報を2回登場させることができます

MEOは近隣の住民、SEOは情報収集中の読者に届く

地図を見ている人は、自分の通える範囲で具体的な来院先を探している段階にあります。それに対して、記事を読んでいる人は、症状の原因や治療法を調べている段階にあり、まだ通う医院を決めていないことがほとんどです。

MEOは来院行動に直結しやすい層に直接届き、SEOはより手前の情報収集を行っている層に届きます。歯科医院においては、治療内容を調べた読者が、最終的に地図を使って通う医院を選ぶという流れになりやすいです。

MEOは1〜3か月、SEOは半年以上を見込む

クリニック集客相談室の支援実績では、MEO対策によるマップ上位表示までの目安期間を1〜3か月としています。対してSEOの場合は、質の高い記事を継続して積み上げる必要があり、成果が出るまでの期間はこれよりも長くなります。

この期間の違いは、対策の対象が単一のプロフィールアカウントであるか、複数ページの集合体であるホームページ全体であるかという違いによるものです。短期的に新患を増やしたいと考えている場合は、まずMEOから着手するのが鉄則です。

MEOは無料で始められ、SEOは制作費がかかる

Googleビジネスプロフィールの登録や日々の運用自体に利用料はかかりません。運用を自院で行う場合、必要になるのは院内の撮影をプロに頼むときの費用や、担当するスタッフの人件費(時間)のみです。

一方でSEO対策を行うには、ホームページの構造を改修する費用や、専門的な記事を制作するための費用が先行して発生します。予算が限られている医院であれば、まずは無料で始められるMEOで地図上の露出を確保し、その後SEOへと展開していくことも可能です。

歯科医院のMEO対策を始める前に決めること

具体的な作業に入る前に、担当者・更新の頻度・目標・使用するアカウントをあらかじめ決めておきます。プロフィールの更新は日々の業務に組み込む必要があるため、担当者を持ち回りにすると途中で止まってしまいがちです。専任の担当者を1名決めましょう。

次に、更新の頻度と目標を決めます。更新頻度は、最初は投稿を週1回、写真の追加を月1回、情報の点検を3か月に1回のペースで始めるのがおすすめです。目標については、単なる表示順位ではなく、マップ経由の電話件数や経路検索の件数に設定します。順位だけを追うと、実際の来院につながったかが判断できません。

また、登録に使用するGoogleアカウントは、医院の共有アカウントを用意してください。スタッフの個人アカウントで登録してしまうと、退職時に管理権限を引き継げなくなるトラブルが起こります。

MEO対策の全体の流れは次のとおりです。

  • 既存の登録確認とオーナー確認
  • プロフィール情報の入力
  • NAP情報の統一
  • 写真の追加
  • 投稿の継続的な運用
  • 口コミの収集と返信
  • 効果の確認と見直し

STEP1. 歯科医院のGoogleビジネスプロフィールを登録する

Googleビジネスプロフィールの情報は、医院側が登録しなくても、一般の利用者の投稿などによって自動的に作成されていることがあります。まずは既存の登録があるかを確かめ、あればオーナー確認を行って自院の管理下に置きます。

管理権限がない状態のままでは、間違った情報を修正することも、患者からの口コミに返信することもできません。

登録の手順は次の5段階です。

  • 医院名で検索して既存の登録の有無を確かめる
  • ハガキ・電話・動画でオーナー確認を済ませる
  • オーナー確認が通らないときは再申請で解決する
  • 前の院長名義の登録は管理権限を引き継ぐ
  • 分院は医院ごとにプロフィールを分ける

医院名で検索して既存の登録の有無を確かめる

まずはGoogleマップを開き、自院の医院名と住所で検索を行います。自院の情報が表示され、画面に「ビジネスオーナーですか?」というリンクが出る場合は、まだ誰も管理していない未取得の登録が残っている状態です。

何も表示されない場合は、新規にプロフィールを作成して登録を進めます。すでに誰かが管理している場合は、現在の管理者に対して管理権限のリクエストを送る画面へと進みましょう。過去の住所や古い医院名で残っている登録がないかも、あわせて検索して確認しておきましょう。

この確認を飛ばして新しく作ってしまうと、同じ医院のプロフィールが2つ並び、口コミと閲覧数が分散します。統合の手続きには時間がかかるため、最初に確かめておくほうが結果的に早く進みます。

ハガキ・電話・動画でオーナー確認を済ませる

オーナー確認は、登録された住所で実際に事業を行っていることをGoogleに対して証明する手続きです。確認の方法は、電話またはテキストメッセージ、メールアドレス、ライブビデオ通話、郵送の4種類です。

どの確認方法になるかはGoogleのシステムが自動的に決定するため、医院側で選ぶことはできません。ハガキの場合は登録住所に届いたコードを入力します。なお、郵送を待っている間は、ビジネス名・住所・業種を変更しないようにしてください。動画による確認を指定された場合は、建物の外観から看板、受付、診療室までを撮影して送信することが求められます。

どの方法になっても、確認が終わるまでは1〜2週間ほど見ておきましょう。開業に合わせて公開したい場合は、内装工事の段階で申請を始めておくと間に合います。確認が済むまでプロフィールは編集できても公開されないため、この期間を工程に入れておきましょう。

オーナー確認が通らないときは再申請で解決する

ハガキが届かない場合は、住所の建物名や部屋番号の記載に誤りがないかを見直し、再送を依頼します。また、医院名がホームページや実際の看板の表記と異なっていると、確認が却下されることがあります。

動画での確認において審査が通らない場合は、一続きでの撮影が求められているケースが多いため、外観から診療室までの導線を途中でカットせずに撮影し直してみてください。複数回失敗してしまった場合は、Googleビジネスプロフィールのサポート窓口へ問い合わせましょう。

短期間に何度も申請を繰り返すと保留状態になることがあるため、指摘された修正点を直してから再申請しましょう。

それでも通らない場合は、いったん時間を置くことも選択肢になります。内装や看板が完成してから申請し直すと、実在の確認が取りやすくなるためです。焦って申請を重ねるより、確認する側の立場で見て分かりやすい状態を整えてから出し直しましょう。

前の院長名義の登録は管理権限を引き継ぐ

事業を承継した医院では、前の院長や以前依頼していた業者のアカウントに管理権限が残ったままになっていることがよくあります。現在の管理者が分かっている場合は、直接連絡を取ってオーナー権限の譲渡を依頼しましょう。

連絡が取れない場合は、Googleの画面上からオーナー権限のリクエストを送信します。現在のオーナーは3日以内に返信する必要があり、3日が経過しても返信がない場合は、こちら側でオーナー申請を進められる場合があります。

医院名を変更する場合も、まずは権限を取得してからビジネス名を変更する順序を守ってください。業者に運用を委託する場合も、オーナー権限は必ず医院側に残し、業者には管理者権限を付与するようにしてください。

分院は医院ごとにプロフィールを分ける

複数の拠点がある場合、プロフィールは住所ごとに別々に作成し、1つのプロフィールに情報をまとめないでください。1つのプロフィールに複数の拠点をまとめてしまうと、検索した患者と医院との距離が正しく計算されず、近くにある分院が表示されなくなります。

各プロフィールの電話番号には、それぞれの医院に直接つながる番号を登録します。口コミも分院ごとに別々に付くため、口コミの依頼や返信の対応も医院単位で行いましょう。拠点の数が多い場合は、1つのアカウント内で複数のプロフィールをまとめて管理する機能を利用できます。分けて登録することが集患の前提だといえるでしょう。

STEP2. 歯科医院のプロフィールに入れる情報

入力欄を詳細に埋めるほど、患者が検索する言葉との関連性が高まり、来院を判断するための材料も充実します。空欄の多いプロフィールは、情報を求めて訪れた患者が他の医院へと離脱してしまう原因です。

ここからは、Googleビジネスプロフィールの管理画面に並ぶ順序に沿って各項目を見ていきます。画面の項目名はアップデートで変更されることがあるため、実際の画面を見ながら作業を進めるとよいでしょう。

入力する項目と歯科医院での記入例を次の表にまとめました。

項目入れる内容歯科医院での記入例
ビジネス名看板と同じ正式名称〇〇歯科クリニック
カテゴリ中心の診療をメイン1つに歯科医院
営業時間昼休みと祝日の扱いを正確に午前・午後を分けて登録、祝日は特別営業時間へ
電話番号医院の代表番号1つ040-000-0000
ウェブサイト予約リンクと分けて登録トップページのURL
サービス診療メニューと価格の目安むし歯治療、インプラント(標準費用〇〇円)
ビジネスの説明医院の特徴と診療方針丁寧なカウンセリングを重視しています…
属性駐車場やバリアフリーの有無駐車場あり、車椅子対応の入口あり

ビジネス名|看板と同じ正式名称にする

ビジネス名には、看板やホームページ、保険医療機関の指定において使用している正式な名称を入力します。「医療法人」などの法人格を含めるかどうかは、実際の看板の表記に合わせて統一しましょう。

Googleがビジネス情報のガイドラインで認めているのは、実際のビジネスで一貫して使用され、認知されているブランド名のみです。集客目的のキャッチコピーや、営業時間、電話番号、URL、所在地などを名称に含めることは規約違反となります。分院がある場合も、記載してよいのは正式名称に含まれている支店名だけです。

検索されたい言葉を医院名に足したくなりますが、規約違反と判断されるとプロフィールが停止され、それまで積み上げた口コミごと表示されなくなります。集患の効果よりも、アカウントが停止されるリスクの方が上回ります。

カテゴリ|中心の診療をメインの1つに絞る

Googleは、中核となる事業に当てはまるカテゴリをできるだけ少なく選択するよう求めています。メインカテゴリは1つだけ設定できるため、医院の中心となる診療(例:「歯科医院」など)を選びましょう。

サブカテゴリには、小児歯科・矯正歯科・口腔外科など、実際に行っている診療内容を追加します。集患目的で実際には行っていない診療を足してはいけません。来院した患者の期待と実際の診療内容が食い違うと、低評価の口コミにつながります。カテゴリの候補は、入力欄に文字を打つと表示されるリストの中から選びます。

メインのカテゴリを迷ったときは、医院の売上の中心ではなく、患者が最初に検索する言葉から選ぶとよいでしょう。矯正を強みにしていても、初診の多くが一般的な虫歯の治療で来院しているなら、メインは「歯科医院」を選びます。サブカテゴリは後から足せるため、メインの1つだけを慎重に決めれば十分です。

営業時間|昼休みと祝日の扱いまで入れる

曜日ごとに、診療開始と終了の時刻を正確に入力します。昼休みを挟む場合、午前と午後で時間帯を2つに分割して登録することも可能です。

祝日や年末年始、お盆などのイレギュラーな休診は「特別営業時間」の機能を使って個別に設定します。この特別営業時間を設定していないと、休診日だと知らずに来院した患者の不満を生み、低評価につながるおそれがあります。最終受付の時刻が診療終了時刻よりも早い場合は、ビジネスの説明欄にその旨を記載しておきましょう。

電話番号|医院の代表番号1つに絞る

電話番号の欄には、患者が実際に電話をかける医院の代表番号を「主要電話番号」として登録します。広告の効果測定用の番号をここに入れてしまうと、ホームページの表記と食い違いが生じ、後述するNAP情報(名前・住所・電話番号)の不一致を引き起こします。

転送電話の番号や、個人の携帯電話の番号を主要電話番号に設定することも避けてください。複数の番号を記載したい場合は、メインの電話番号に加えて最大2件まで追加の番号を登録することができます。

ウェブサイト|予約ページのリンクと分けて登録する

ウェブサイトの欄には、医院のホームページのトップページのURLを入力します。Web予約システムを導入している場合は、予約画面へのリンクを「予約リンク」という別の入力欄に登録しましょう。

予約リンクを登録しておくと、マップの画面上に目立つ予約ボタンが表示され、導線が強化されます。登録したリンク先は、必ずスマートフォンで開いて表示崩れがないか確かめておきましょう。パソコン向けの画面がそのまま表示される状態だと、途中で離脱される原因になります。

サービス|診療メニューと価格の目安を登録する

サービスの欄には、自院で実際に行っている診療メニューを登録します。保険診療と自由診療のメニューを分かりやすく分けて並べると、患者は費用の見当をつけやすくなるでしょう。

自由診療のメニューと費用を掲載する場合は、通常必要とされる治療内容・標準的な費用・治療期間・回数までをセットで示す必要があります。各メニューの説明欄には、治療の対象となる症状や大まかな流れを記載しましょう。価格を明記しない場合でも、費用の相談を受け付けている旨を記載することは可能です。

価格を伏せたまま「詳しくはお問い合わせください」とだけ書くと、患者は費用の見当がつかず、金額を開示している近隣の医院へ流れやすくなります。「〇〇円〜〇〇円」など幅のある書き方でよいので、判断できる材料を置いておきましょう。

ビジネスの説明|医院の特徴と診療方針を書く

説明欄は全角375文字(半角750文字)以下の制限内で入力します。ここには、医院の診療方針や特に力を入れている治療、院内の設備、アクセスの目印などを分かりやすく書きます。

患者が検索しそうな言葉(駅名や具体的な診療内容など)を、不自然にならない範囲で文章に含めると効果的です。ただし、他院との優劣を比較する表現や、治療の効果を保証するような表現は記載してはいけません。具体的なNG表現については、このあと取り上げます。キャンペーンや価格に関するお知らせは、説明文ではなく投稿機能やサービスの欄を使いましょう。

書き出しに迷ったら、初診の患者からよく聞かれる質問を3つ思い浮かべ、その答えを並べるところから始めてみてください。痛みへの配慮、通院の回数、駐車場の有無といった実際の関心事が、そのまま説明文の骨格になります。医院の理念を先に置くより、患者が知りたい順に並べるほうが読まれます。

属性|駐車場・バリアフリーの有無を示す

属性の欄は、ビジネスの詳細な情報を利用者に知らせるための項目です。歯科医院で該当しやすい属性としては、駐車場・車椅子対応の入口・トイレ・キッズスペースの有無・クレジットカード決済への対応などが挙げられます。

該当する属性を正確に登録しておくことで、「駐車場あり」などの条件で絞り込み検索を行った患者の画面に表示されやすくなります。実際には存在しない設備を登録すると、来院時のトラブルや低評価につながるため、事実のみを記載してください。

STEP3. 歯科医院のNAP情報をそろえる

医院名・住所・電話番号は、Web上のどの媒体でも全く同じ表記に統一する必要があります。表記がバラバラだと、Googleが別の医院だと誤認しかねません。

また、患者の側から見ても、媒体ごとに電話番号や住所の記載が異なっていると不信感につながります。

NAP情報の基本と、そろえる手順を順に見ていきます。

  • NAPは医院名・住所・電話番号の3点を指す
  • ホームページと予約サイトの表記を突き合わせる
  • 住所は番地・ビル名・階数の書き方を決める
  • 電話番号はハイフンの有無まで合わせる
  • 重複したプロフィールは統合を申請する
  • 移転・改称は全ての媒体を同じ日に直す

NAPは医院名・住所・電話番号の3点を指す

NAPとは、Name(名前)、Address(住所)、Phone(電話番号)の頭文字をとった言葉です。この3つの情報は、患者と検索エンジンの双方が、その医院を特定するための重要な手がかりとなります。

表記のゆれとしてよくあるのは、法人格の有無、旧字体の使用、全角と半角の混在、ビル名の省略などです。これらに加えて、診療時間やホームページのURLの表記も合わせておくと、患者の混乱をより確実に防ぐことができます。

ホームページと予約サイトの表記を突き合わせる

表記を確認すべき主な媒体は、自院のホームページ、予約サイト、歯科のポータルサイト、SNSアカウント、求人サイトなどです。ホームページについてはトップページだけでなく、フッター部分やアクセスページの記載も確認します。

過去に登録したまま放置しているポータルサイトがないか、医院名で検索して探し出しましょう。見つけた媒体を一覧表にし、現在の医院名・住所・電話番号の表記と確認した日付を書き出します。表記が異なっている媒体があれば、管理画面から直接修正するか、運営会社に連絡して修正を依頼しましょう。

点検した一覧は、次に住所や電話番号が変わったときにそのまま作業リストとして使えます。医院名で検索して探し直す手間がなくなるため、一度作っておく価値があります。新しく媒体へ登録したときは、その都度この一覧に1行足しておきましょう。

住所は番地・ビル名・階数の書き方を決める

住所の表記については、都道府県から書き始めるか、市区町村から書き始めるかを1つに決めます。また、番地の区切りをハイフンにするか、「丁目・番・号」の形式にするかも統一します。

ビル名と階数は決して省略せず、全ての媒体で全く同じ表記になるように記載してください。数字についても、半角を使用するか全角を使用するかをルールとして定めておきましょう。決まった正式な表記を1行のテキストデータとしてまとめておき、以降新しく登録を行う際はこのテキストをコピーして使うようにします。

住所の表記が媒体ごとに割れていると、患者が地図を頼りに来院したときに入口が分からず、初診のキャンセルにつながります。表記の統一は順位のためだけの作業ではありません。

電話番号はハイフンの有無まで合わせる

電話番号は市外局番から記載し、区切りのハイフンを入れるかどうかを1つに定めます。もし広告の効果測定用に使っている計測番号が掲載されている媒体があれば、全て本来の代表番号に書き直します。

過去に医院の代表番号を変更した経緯がある場合は、古い番号のまま残っている媒体がないかを念入りに確かめておきましょう。複数の番号を並記する必要がある場合は、患者が迷わないように、番号の横に「代表」と記載するなど、どちらが代表番号であるかが明確に分かる書き方にします。

重複したプロフィールは統合を申請する

過去の旧医院名や旧住所で作成されたプロフィールが残ったままになっていると、せっかく集めた口コミや評価が2つのプロフィールに分散してしまいます。まずは現在の医院名、旧医院名、住所などでGoogleマップを検索し、重複した登録が存在しないかを確かめましょう。

重複が見つかった場合は、Googleマップの画面から「情報の修正を提案」を選択し、統合をリクエストします。統合が完了すると口コミは1つにまとまりますが、過去の口コミに対して行っていた返信は失われる可能性がある点に注意しましょう。なお、重複ではなく閉院した分院のプロフィールが残っている場合は、削除するのではなく「閉業」の状態に設定します。

移転・改称は全ての媒体を同じ日に直す

医院の移転、名称変更、電話番号の変更が決まった際は、更新作業を行う媒体の一覧をあらかじめ作成しておきます。更新を行う日を同じ日に定め、Googleビジネスプロフィールと自院のホームページの情報を同じタイミングで修正してください。

媒体によって修正が反映されるまでの時間に差があるため、数日間は実際の表示画面を見て正しく切り替わったかを確かめます。移転の場合は、新規にプロフィールを作り直すのではなく、既存のプロフィールの住所を変更します

新規作成してしまうと、これまで集めた口コミが引き継がれません。変更後のしばらくの期間は、投稿機能を使って新しい住所と電話番号を積極的に知らせるようにしましょう。

STEP4. マップに載せる写真で医院の中を見せる

患者は、マップに掲載された写真を見て院内の雰囲気や清潔さを判断し、最終的な来院を決めています。写真が少ないプロフィールは、判断材料がない状態で他院と比較されることになり、非常に不利です。

登録した写真は追加した順番に表示されるわけではなく、Googleのアルゴリズムによって自動的に並び替えられます。そのため、様々な種類の写真をバランスよくそろえ、十分な枚数を確保することが重要です。

撮っておきたい写真は次の5種類です。

  • 外観|道路側から目印が入る角度で撮る
  • 内観|待合室と診療チェアをそろえる
  • 設備|導入済みの機器に絞る
  • スタッフ|本人の同意を得てから載せる
  • 症例|限定解除の条件を満たしてから使う

外観|道路側から目印が入る角度で撮る

初めて来院する患者は、スマートフォンに表示された外観写真と実際の建物を交互に見比べながら入口を探します。そのため、道路側から建物の看板と入口が1枚の写真に収まる角度で撮影します。

隣の建物や近くの信号機など、目印になる構造物を一緒に入れておくと親切です。また、昼間と夜間では外観の見え方が大きく変わるため、両方の時間帯で撮影した写真を掲載しましょう。テナントビルの場合は、ビルのメインエントランスとフロア案内の表示も撮影しておきます。

内観|待合室と診療チェアをそろえる

院内の写真としては、待合室、受付カウンター、診療チェア、パウダールーム、トイレなどを撮影します。患者が医院に入ってから診療チェアに座るまでの動線に沿って写真をそろえると、来院を疑似体験できるようになり、安心感につながるでしょう。

撮影は自然光が入る明るい時間帯に、室内の照明を全てつけた状態で行います。プライバシーに配慮し、他の患者が写り込まない時間帯を選んで撮影してください。個室の診療室がある場合は、扉を開けた状態で撮影し、個室であることがはっきりと伝わるようにします。

歯科医院を初めて選ぶ患者が最も気にするのは、院内が清潔かどうかと、どのような雰囲気の場所かという点です。内観の写真は、その不安に文章よりも早く答えます。

設備|導入済みの機器に絞る

歯科用CT、マイクロスコープ、口腔内スキャナーなど、実際に院内で稼働している機器を撮影します。滅菌器や洗浄機の写真は、医院が衛生管理にしっかりと取り組んでいる姿勢を示す良い材料になります。

導入を検討している段階の機器や、実際にはない機器の写真をメーカー等から借りて掲載してはいけません。機器の名称を写真の説明欄に記載する場合は、その機器による治療効果を保証するような表現にならないよう注意が必要です。

スタッフ|本人の同意を得てから載せる

院長をはじめ、歯科医師や歯科衛生士の顔写真は、来院前の患者の不安を和らげる大きな効果があります。ただし、掲載する前には必ず本人に用途を説明し、明確な同意を得てください

退職したスタッフの写真がいつまでも掲載されているのは望ましくないため、退職のタイミングで速やかに写真を差し替えるルールを設けます。また、診療風景に患者の後ろ姿などが写り込む場合も、本人の同意が得られない限りは掲載しないでください。

症例|限定解除の条件を満たしてから使う

治療の内容や効果について、患者を誤認させるおそれがある術前・術後の写真は、医療広告として認められていません。術前・術後の写真は、通常必要とされる治療内容・費用・主なリスクや副作用などの詳細な説明を分かりやすく付記した場合に限り、この禁止事項の対象外です。

治療の効果そのものは広告可能事項ではないため、この限定解除の要件を満たさない限り、術前・術後の写真を広告として使用することはできません。説明を別のリンク先のページに記載したり、極端に小さな文字で書いたりする形式は不適切とされます。さらに、患者本人の同意も別途必要です。

要件を満たすのが難しい場合は、症例写真の掲載は見送り、設備や院内の清潔さを伝える写真で判断材料を構成しましょう。

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STEP5. 休診や院内の取り組みを投稿で知らせる

投稿機能は、プロフィールの画面上に短いお知らせの記事と写真を掲載できるものです。定期的な更新が続いているプロフィールは、患者から見て「現在も活発に診療を行っている」という安心感につながります。

投稿は一定期間で表示が下がるため、単発で終わらせず、継続して発信することが重要です。

投稿の運用で押さえたいことを順に見ていきます。

  • 投稿は週1回を目安に続ける
  • 最新情報とイベントで投稿の種類を使い分ける
  • 休診の予定は投稿と特別営業時間で知らせる
  • 投稿のネタは診療の流れとセルフケアから選ぶ
  • 費用を強調した告知は投稿に載せない

関連記事:歯科医院のSNS運用ガイド|集患・採用につながる活用法と投稿アイデア

投稿は週1回を目安に続ける

診療の合間でも無理なく続けられるペースとして、まずは週1回の投稿を目安にします。更新する曜日と担当者をあらかじめ決めておき、院内の予定表に業務として組み込んでしまうのがコツです。

内容は写真1枚と3〜4行程度の短い文章で十分です。長文を書こうとすると負担になり、継続が難しくなります。どうしても毎週の更新が厳しい場合は、頻度を月1回に落としてでも、更新は止めないようにしましょう。更新が完全に止まったプロフィールは、古い情報が放置されている印象につながります。

投稿が途切れている医院は、患者から見ると営業しているかどうかを判断しにくいものです。写真1枚と数行でも、更新が続いていること自体が来院の後押しになります。

最新情報とイベントで投稿の種類を使い分ける

投稿には「最新情報」「特典」「イベント」の3つの種類があります。日常的なお知らせや院内の様子は「最新情報」を使って発信しましょう。最新情報には、説明文、写真や動画に加えて、リンク付きの操作ボタン(「予約する」など)を追加できます。

「イベント」は、内覧会や相談会など、明確な期間がある場合にタイトル・開始日時・終了日時を設定して使う種類です。「特典」はタイトルと日付・時刻の指定が必要な種類ですが、歯科医院の場合は後述するように費用を強調した広告に関する規制に抵触しやすいため、使いどころは非常に限られます。なお、投稿してから6か月が経過した記事は、期間設定がない限りアーカイブされます

休診の予定は投稿と特別営業時間で知らせる

年末年始、お盆休み、学会参加などに伴う休診は、まずはプロフィールの「特別営業時間」の欄に必ず入力します。それに加えて、投稿機能でも休診のお知らせを配信すると、マップを閲覧した患者の目に、より留まりやすくなるでしょう。

特別営業時間だけを設定し、投稿を行わなかった場合、来院を予定していた既存の患者にお知らせが届かないことがあります。急な臨時休診が決まった際は、当日慌てて発信するのではなく、決定した時点で速やかに投稿します。その際、診療を再開する日も同じ投稿内に明記しておきましょう。

年末年始やお盆のように毎年決まっている休診は、年度のはじめにまとめて特別営業時間へ入れておくと、その都度の設定漏れがなくなります。学会や研修による休診も、日程が決まった時点で登録しておきましょう。マップ上の情報と実際の診療が食い違うと、来院した患者の不満が口コミに書かれることがあります。

投稿のネタは診療の流れとセルフケアから選ぶ

初診の流れや回数の目安は、来院前の不安を取り除く題材になります。セルフケアに関する内容は、現在通院中の患者にも読まれやすいテーマです。院内の設備や研修の様子を発信することで、医院の医療に対する真摯な姿勢を伝えることができます。

<投稿ネタの例>

  • 初診の流れ・治療にかかる回数・予約の取り方
  • 歯磨きの仕方・フロスの使い方・定期検診の間隔
  • 院内の衛生管理・使っている機器・スタッフの研修風景

ただし、治療の効果を確実に保証するような表現や、他院と比較して優位性を主張する内容は書いてはいけません。発信するネタが尽きてしまった場合は、日々の診療で患者からよく聞かれる質問をメモしておき、それを順番に回答する形で投稿していくとスムーズです。

費用を強調した告知は投稿に載せない

医療広告ガイドラインでは、費用を強調した広告は、医療の品位を損ねる内容の広告として厳しく制限されています。具体例として、「今なら○円でキャンペーン実施中!」「ただいまキャンペーンを実施中」「期間限定で○○療法を50%オフで提供しています」といった文言が禁止事項として示されています。

割引や期間限定を前面に押し出すような投稿は、限定解除の要件を満たすかどうか以前の問題として避けるべきです。自由診療の費用について患者に伝える必要がある場合は、投稿機能を使うのではなく、サービスの欄や自院のホームページにおいて、治療内容・標準的な費用・治療期間・回数までを正確にセットで示すようにしてください。

STEP6. 歯科医院のMEOで口コミを集めて返信する

口コミは、マップの表示順位を引き上げるだけでなく、患者が来院を決める前の重要な判断材料として機能します。歯科医院は他の業種と比べて通院回数が多く、患者との接点が多いため、口コミを依頼しやすい環境です。

口コミの依頼と返信の「型」をあらかじめ決めておけば、スタッフ全員が同じ基準で対応できるようになります。

口コミの集め方と返し方を、依頼の型から返信まで順に解説します。

  • 口コミの件数と評価はマップの順位に効く
  • 会計時のQRコードで投稿の手数を減らす
  • 依頼はスタッフの声かけの型を決めておく
  • 返信では患者の治療内容に触れない
  • 低評価は事実を確かめ、不当なものは報告する

関連記事:クリニックのGoogle口コミを増やす方法|今日から始められる6つの施策と注意点

口コミの件数と評価はマップの順位に効く

口コミの件数が多く、評価の平均点が高いことは、ローカル検索の順位アップに直接寄与します。また、寄せられた口コミへ医院側から丁寧に返信することも、患者の声を重視しているという前向きな姿勢を示す手立てです。

患者は評価の平均点(星の数)だけでなく、直近に投稿された口コミの具体的な内容もよく読んでいます。ただし、順位を上げることだけを目的にして強引に件数を追い求めると、ポリシー違反のリスクがあるため注意が必要です。

会計時のQRコードで投稿の手数を減らす

Googleビジネスプロフィールの管理画面からは、口コミの投稿画面に直接飛ぶことができる専用のリンクURLを取得できます。このリンクをQRコードに変換し、卓上POPなどにして会計カウンターに設置しておきましょう。

患者がその場でスマートフォンを使ってQRコードを読み取れば、わざわざマップを開いて医院を検索する手間が省けます。診察券やお会計の控えにQRコードを印刷しておく方法も効果的です。クリニック集客相談室でも、この会計時のQRコードを活用した口コミ収集の仕組み化を支援しています。

QRコードは、受付のカウンターに置くだけでは目に入りません。会計を待つ数十秒のあいだに、スタッフから一言添えて手渡すところまでを流れに組み込むと、投稿につながる割合が変わります。声をかける担当と、QRコードを記載した用紙やPOPなどの置き場所を先に決めておきましょう。

依頼はスタッフの声かけの型を決めておく

口コミをお願いする際は、誰が、どのタイミングで、どのような言葉をかけるかをあらかじめ決め、院内全体で共有しておきます。治療が一区切りついたタイミングでの会計時は、患者も達成感があり依頼しやすい場面です。

Googleのユーザー投稿コンテンツのポリシーでは、インセンティブ(見返り)を提供したり、評価の星の数や内容に影響を与えようとしたりせずに、純粋な感想の投稿を募る行為は認められています。「星5つをお願いします」といった高評価を求める言い方ではなく、「今後の診療の参考にしたいので、率直なご感想を聞かせていただけませんか」という頼み方にします。

断られた場合は、それ以上重ねて依頼してはいけません。また、口コミの獲得件数をスタッフの評価と直結させると、無理な依頼につながるため避けてください。

返信では患者の治療内容に触れない

口コミに対する返信は、インターネット上で誰でも閲覧できる状態で公開されます。そのため、返信の中で特定の日に来院した事実や、具体的な治療内容に触れてしまうと、個人情報の取り扱いに関する重大な問題を招きかねません。

患者側の口コミ本文に治療名が書かれていたとしても、医院側の返信でそれを追認するような書き方は避けます。返信の内容は、来院していただいたことへの感謝と、今後の診療に向けた一般的な内容にとどめてください

返信を担当するスタッフと、投稿されてから何日以内に返信するかという日数の目安を決めておきます。また、全て同じ定型文をコピーして貼り付けると機械的な対応と受け取られるため、患者の感想に合わせて一部の文言を変えるなどの工夫が必要です。

低評価は事実を確かめ、不当なものは報告する

低い評価の口コミが付いた場合は、まず院内で事実関係を冷静に確認し、当日の状況を担当スタッフに聞き取ります。待ち時間の長さや説明の不足、受付の対応など、医院側で改善できる正当な指摘であれば、真摯に受け止めて改善を図りましょう。

返信において感情的に反論を並べることは避け、指摘への受け止めと今後の対応方針を誠実に記載します。

単に星の評価が低いだけの口コミは、医院側の都合で削除することはできません。しかし、実体験に基づいていない内容や明らかな虚偽の内容はGoogleのポリシー違反にあたるため、口コミの横にある[報告]ボタンから理由を選択してGoogleに報告できます。

ただし、最終的に削除されるかどうかの判断はGoogle側が行います。

歯科医院のMEO対策の効果を測る指標

Googleビジネスプロフィールには、自院のプロフィールがどれだけ表示され、患者がどのような反応を示したかを確認できる機能があります。順位だけを追いかけていても、それが実際の来院につながったのかどうかは分かりません。

計測する指標を定め、毎月同じ日に記録をつけていくことで、正しい効果測定が可能になります。

どの数字を追えばよいかを、指標ごとに見ていきます。

  • 閲覧数で何人がプロフィールを見たかをつかむ
  • 電話・ルート検索・サイト訪問の数を追う
  • マップ経由の予約を電話とWebに分けて記録する
  • 検索に使われた語から足りない情報を探す
  • 地域名と歯医者の掛け合わせで毎月順位を測る
  • 3か月ごとに写真と投稿の反応を見直す

閲覧数で何人がプロフィールを見たかをつかむ

閲覧数とは、Google検索およびGoogleマップを通じて、自院のプロフィールを閲覧したユーザーの合計数です。Googleのヘルプでは、検索とマップを合わせた数値として案内されています。

同じユーザーがスマートフォンやパソコンなど複数のデバイスからアクセスした場合でも、カウントされる回数には一定の上限が設けられています。MEO対策を開始する前と後で、この閲覧数がどのように推移しているかをまずは確認しましょう。

電話・ルート検索・サイト訪問の数を追う

管理画面からは、通話数・ルートの検索数・ウェブサイトへのクリック数・メッセージの送信数・予約ボタンのクリック数などを確認できます。この中で、通話数は来院に最も直結する反応の指標です。

ルートの検索数は、来院を前向きに検討している患者が具体的な経路を調べた回数であり、有力な来院見込みの目安になります。もし閲覧数が順調に伸びているにもかかわらず、これらの反応数が伸びていない場合は、プロフィールの写真や口コミの評価、診療時間の情報などに患者の離脱を招く原因がないかを見直してみましょう。

電話・ルート検索・サイト訪問の3つの反応数は、どれが伸びているかで打つ手が変わります。電話が多い医院は受付の対応時間を、ルート検索が多い医院は道順の分かる外観写真を、サイト訪問が多い医院は予約ページの入口を見直すのが先です。数字を並べるだけで終わらせず、次の一手に結び付けましょう。

マップ経由の予約を電話とWebに分けて記録する

管理画面で確認できるのは、あくまでクリックなどの「反応」の段階までであり、実際に予約が完了して来院したかどうかまでは分かりません。これを正確に把握するためには、初診の問診票に「当院を知ったきっかけ」という欄を設け、「Googleマップ」という選択肢を用意します。

電話予約の際も、受付スタッフが同様の内容を口頭で確認し、記録に残しましょう。Web予約システムを導入している場合は、Googleビジネスプロフィールの予約リンク経由の予約を他の経路と分けて集計します。月ごとにこれらの実際の来院件数をまとめ、管理画面の閲覧数の推移と照らし合わせて効果を検証します。

検索に使われた語から足りない情報を探す

管理画面の「検索」の項目を見ると、ユーザーが自院のビジネスを見つけるために実際に使用した検索語句(キーワード)の一覧が分かります。医院名での直接検索が多い場合は、すでに医院を知っている既存の患者や紹介による検索が中心でしょう。

地域名と特定の診療内容(例:「〇〇駅 インプラント」など)の掛け合わせで検索されている場合は、その診療に関する需要がある証拠なので、サービスの欄やビジネスの説明文に情報を追記します。医院側で想定していなかった検索語が表示された場合も同様に、その言葉を反映させましょう。

逆に、力を入れているはずの診療内容が検索語に出てこない場合は、その情報が患者に十分に届いていない可能性があります

地域名と歯医者の掛け合わせで毎月順位を測る

患者が実際に検索で使うであろう言葉(地域名や駅名と「歯医者」の掛け合わせなど)をあらかじめ3〜5語ほど決めておきます。そして、毎月同じ日に、同じ端末を使い、同じ場所から検索を行って順位を記録します

ローカル検索の順位は、検索を行っている場所(位置情報)によって変動するため、計測する場所を固定することが重要です。また、Googleアカウントにログインした状態だと過去の検索履歴が影響してしまうため、シークレットモードを利用するなど条件をそろえて計測します。

順位の上昇はそれ自体を目標にするのではなく、前述した反応数の増減を説明するための材料として活用します。

測るキーワードは、増やしすぎないことも大切です。地域名との掛け合わせを3つほどに絞り、同じ言葉を毎月同じ条件で見続けるほうが、変化を読み取れます。診療科目ごとに10個も20個も並べると、記録そのものが続かなくなります。

3か月ごとに写真と投稿の反応を見直す

3か月に1回のペースで、プロフィールの運用状況を点検します。追加した写真の枚数、投稿した記事の本数、集まった口コミの件数を集計しましょう。

もし閲覧数や反応数が伸び悩んでいる場合は、掲載している写真の種類に偏りがないか、投稿の間隔が空きすぎていないかを確認します。同時に、診療時間やサービスのメニュー、属性などの基本情報に変更がないかも点検します。点検した結果は1枚の記録用紙やファイルなどに残しておき、担当者が変更になった際でも過去の状況を引き継げるようにしておきましょう。

点検の間隔を空けすぎると、実際の診療時間の変更がプロフィールに反映されず、患者が誤って来院してしまうことがあります。3か月に1回であれば、日々の業務を止めずに続けられます。

歯科医院のMEO対策でやってはいけないこと

MEO対策では、順位を上げる目的で行った施策が、逆にペナルティやアカウント停止の原因になることがあります。Googleのポリシーに違反すると、プロフィールの掲載自体が停止されかねません。

さらに、医療機関の場合は医療広告ガイドラインの規制も受けます。このガイドラインは、Eメールやインターネット上の広告も規制の対象としています。虚偽の広告には罰則も設けられているため、注意が必要です。

行為何に触れるか代わりにできること
口コミの見返りに割引や粗品を渡すGoogleのポリシー(インセンティブの提供)投稿の手数を減らし、適切な場面で依頼する
スタッフや家族に口コミを書いてもらうGoogleのポリシー(利益相反)実際の患者からの投稿を待つ
ビジネス名に診療内容や地域名を足すGoogleのポリシー(不正確なビジネス名)診療内容はサービス欄、地域名は住所・説明文へ
治療の効果を保証する表現を載せる医療広告ガイドライン(虚偽・誇大広告)治療の内容・流れ・通院回数などの事実を書く
実在しない住所で登録するGoogleのポリシー(虚偽の所在地)分院を出すか、対応範囲を説明文で示す
情報を更新せず放置する患者の利便性低下、修正提案による情報改変更新の担当と頻度を決めて運用を続ける

関連記事:【2026年最新】歯科の広告はどこまで可能?ガイドラインのNG例と集患方法を解説

口コミの見返りに割引や粗品を渡す

Googleのポリシーでは、口コミの投稿や、否定的な口コミの修正・削除と引き換えに、金銭的な報酬、割引、無料の商品やサービスなどのインセンティブを提供する行為を明確に禁じています

自由診療の割引、歯ブラシなどの粗品のプレゼント、ポイントの付与などは、すべてこのインセンティブに該当する行為です。このような行為が発覚した場合、不正に集めた口コミが削除されるだけでなく、プロフィール自体が停止されるおそれがあります。

代わりに医院ができるのは、口コミの投稿画面を開くQRコードを用意して手数を減らすことと、適切なタイミングで丁寧に依頼をすることだけです。

見返りを渡さなくても、依頼するタイミングを選べば投稿してもらえる確率は上がります。治療が一区切りついた日や、痛みが取れて患者の表情が変わったときが、その機会にあたります。渡すものを工夫するより、声をかける場面を決めておくほうが確実です。

スタッフや家族に口コミを書いてもらう

医院のスタッフやその家族、関係者に口コミを投稿してもらう行為は、Googleのポリシーが禁じている「利益相反に基づくコンテンツ」に該当します

利益相反の範囲は、現在または過去の雇用関係、契約関係や顧問関係、その他の職業上・個人的なつながりまでを含む広いものです。また、実体験に基づいていないコンテンツや、虚偽・誤解を招く口コミも禁止されています。開業直後で口コミが全くない状態であっても、自作自演は行わず、実際に来院した患者からの正当な投稿が集まるのを待ってください。

身内の投稿は、内容が具体的でないことや投稿者の他の履歴から見分けられます。数件の水増しのためにプロフィール全体を失うことになりかねません。

ビジネス名に診療内容や地域名を足す

STEP2でも触れたとおり、Googleがビジネス名として認めているのは、看板などで一貫して使用し、認知されている実際のブランド名のみです。

医院名に「〇〇駅徒歩1分」などの所在地情報や、「インプラント・矯正歯科」などの診療内容、キャッチコピーを含めることは認められていません。こうした行為で一時的に検索順位が上がったとしても、他のユーザーからの通報やGoogleのシステムによる検知で名称が強制的に戻され、アカウント停止の対象になります

診療内容はサービスの欄やカテゴリで、地域名は住所の登録と説明文の中で伝えるようにしましょう。

名称に足したくなる言葉は、たいていサービスの欄か説明文で表現できます。どうしても伝えたい強みがある場合は、その言葉を投稿のタイトルに使う方法もあります。医院名は看板と同じにしておけば、規約違反のリスクを負わず、患者にも迷いを生みません。

治療の効果を保証する表現を投稿に載せる

医療広告ガイドラインにおいて、「絶対安全な手術です!」「どんなに難しい症例でも必ず成功します」といった表現は、医学上あり得ないため虚偽広告として扱われます。

また、「最高の治療」といった最上級の表現は認められず、「日本一」などの表現は比較優良広告に該当し、認められません。根拠や客観的な調査方法を示さずに「満足度○%」と謳うことも虚偽広告とみなされます。患者の主観や伝聞に基づく、治療の効果に関する体験談を広告として利用してはいけません。

これらは、投稿機能だけでなく、写真の説明やサービスの説明欄でも同様に制限の対象となります。治療の内容や流れ、通院回数といった客観的な事実のみを書くようにしてください

実在しない住所で登録する

郵送物の受け取り等で住所を借りているだけで、そこで実際に患者へのサービスを提供していない場所(バーチャルオフィスなど)では、ビジネスプロフィールを利用することはできません。

集患の商圏を広げたいという理由で、無関係の住所を使い複数のプロフィールを不正に作成することは規約違反です。診療圏を広げたいのであれば、正式に分院を開設するか、プロフィールの説明文の中で対応可能なエリアを文章で示すにとどめてください。虚偽の住所での登録が発覚するとアカウントは停止され、せっかく集めた口コミも全て失われます

隣の市からも来院してほしいという動機は自然なものですが、住所を増やす方法では解決しません。実際に通える距離の患者に向けて、駐車場の有無や最寄り駅からの所要時間といった情報を厚くするほうが、来院にはつながります。商圏を広げたい場合は、そもそもMEOではなくSEOや広告の領域になります。

登録したまま情報を更新せず放置する

プロフィールを作成したまま情報を更新せずに放置していると、診療時間や電話番号が古いまま残り、それを見た患者が来院できずに低評価をつける原因になります。

情報が実態と異なっている場合、一般の利用者がGoogleマップ上から情報の修正を提案できる仕組みがあるため、意図しない情報に書き換えられてしまうリスクもあります。また、患者からの口コミに返信がない状態が長く続くと、患者への対応を軽視している医院だと受け取られかねません。あらかじめ更新の担当者と頻度を決めておけば、このような放置は防ぐことができます

放置が特に問題になるのは、診療時間や休診日を変更したときです。古い情報を見て来院した患者が閉まっている入口の前に立つことになり、その体験はそのまま低い評価の口コミとして残ります。情報を変えたその日にプロフィールも直す、という順番を院内の決まりにしておきましょう。

歯科医院のMEO対策にかかる費用

Googleビジネスプロフィールの利用自体には費用はかかりません。費用が発生するのは、写真の撮影を外部のプロに依頼する場合と、日々の運用作業を業者に外注する場合です。

外注する場合の料金体系は課金方式によって分かれており、同じ月額でも業者によって対応する作業の範囲が異なります。

料金を公開しているMEO業者を調べてみると、固定制の月額料金は9,800円から55,000円ほどと幅広く分布しています。初期費用についても、0円のところもあれば100,000円ほどかかる業者もあるのが現状です。

また、上位表示できた日数に応じて支払う「成果報酬型」では、1キーワード日額550円から(月額上限33,000円)としているケースがあります。歯科医院に特化した業者では、月額25,000円という設定も見られます。

クリニック集客相談室のMEO対策は、この相場分布のちょうど中間にあたる月額30,000円からの固定額です。無理なく続けていただきやすい価格帯となっております。

運用の形ごとの費用と作業の範囲を次の表にまとめました。

運用の形初期費用月額の目安主な作業向く医院
自院運用撮影費(依頼時のみ)無料全ての作業を院内で完結専任スタッフが確保できる医院
固定型の外注業者による9,800〜55,000円ほど投稿代行・口コミ管理・設定毎月の費用を一定に保ちたい医院
成果報酬型の外注業者による上位表示日数による(日額550円〜の例)順位上昇に向けた施策順位の結果に対してのみ支払いたい医院
他施策とあわせた委託設計費など業者によるMEO・SEO・HP改修等集患全体をプロに任せたい医院

※クリニック集客相談室の場合、MEO単体の支援は月額30,000円〜、他施策とあわせたグロースプランは月額150,000円です(2026年8月時点)

自院運用は撮影費と担当者の時間で始められる

プロフィールの登録、情報の入力、投稿の作成、口コミへの返信などの作業は、全て医院のスタッフだけで行うことができます。

費用として発生するのは、見栄えの良い写真をプロのカメラマンに依頼した場合の撮影費のみです。金額は依頼先によって異なるため、見積もりを取って確かめます。スマートフォンで撮影する場合でも、明るさや構図を統一すれば十分に使える写真になるでしょう。

自院運用の本当の負担は金銭的な費用ではなく担当者の「時間」であり、週1回の投稿や口コミへの返信を継続できるかどうかが成否を分けます。

目安としては、投稿の作成に週20分、口コミへの返信に週10分、3か月ごとの点検に1時間ほどを見ておくと現実的です。この時間を診療の合間に確保できるかどうかを、始める前に担当者と話し合っておきましょう。確保できないと分かった時点で、外注を検討したほうが結果的に早く進みます。

外注の月額は固定型と成果報酬型に分かれる

業者に運用を外注する場合、料金体系は大きく「固定型」と「成果報酬型」の2つに分かれます。固定型は、順位や成果にかかわらず、毎月決まった金額を支払う形式です。成果報酬型は、あらかじめ決めた検索語で自院が上位に入った日数に応じて料金を支払う形式です。

クリニック集客相談室が提供するMEO対策は、月額30,000円からの固定額となっています(2026年8月時点)。さらに、SEO対策やホームページの改修とあわせて総合的に委託するグロースプランは月額150,000円です(2026年8月時点)。

投稿の代行、写真の撮影、口コミの返信代行など、どこまでの作業が月額料金に含まれているかは業者によって異なるため、内訳の確認が必要です。

成果報酬型は順位の計測条件を契約前に確かめる

成果報酬型の契約を検討する場合は、成果としてカウントされる条件を契約前に詳細に確かめる必要があります。「3位以内」に入った場合なのか「10位以内」なのか、順位の基準を確認します。

また、対象となる検索語を誰が決定するのかを、事前に確認することも重要です。業者が指定した競合の少ない語で上位表示され、成果報酬だけが発生してしまうケースがあります。ローカル検索の順位は検索する場所によって変動するため、どこからどのような方法で順位を測るのかも確認事項です。

上位に入った日数の計算方法や、月額の請求額に上限が設けられているかも確かめましょう。順位が上がっても来院が増えるとは限らないため、実際の反応数もレポートに含めてもらうよう交渉します。

初期費用と最低契約期間の有無を先に聞く

月額料金とは別に、初期の設定費や設計費がかかる場合があります。クリニック集客相談室のグロースプランの場合、初期設計費用は100,000〜300,000円です(2026年8月時点)。

また、最低契約期間が設けられているかどうかも重要です。期間の縛りがある場合、もし成果が出なくてもその期間中は解約ができません。クリニック集客相談室の最低契約期間は3か月で、期間の経過後は1か月前の申告で解約できます。解約を希望する場合の申告期限も、あわせて確かめておきましょう。

複数の業者を比較する際は、月額だけでなく契約期間全体でかかる総額で比較してください。

契約期間の長さそのものが悪いわけではありません。MEOは成果が出るまでに数か月かかるため、短すぎる契約ではかえって判断ができないこともあります。見るべきなのは期間の長さより、その期間中に何をしてもらえるかが書面で決まっているかどうかです。

自院と外注の分担を決めて費用を抑える

全ての作業を業者に丸投げするのではなく、自院で行う作業と外注する作業を分担することで費用を抑えることができます。

例えば、初期の登録やNAP情報の統一といった専門的な設定だけを業者に依頼し、その後の日々の投稿は自院のスタッフで行う形です。逆に、設定は自院で行い、継続的な投稿の作成と口コミの返信管理だけを委託する形も考えられます。院内に定期的に手を動かせるスタッフがいるかどうかで、どの作業を自院に残すかが決まるでしょう。

分担を決めたら、作業の一覧表に双方の担当を明記して共有します。なお、全てを任せる場合であっても、オーナー権限は必ず医院側に残すようにしてください

費用対効果は新患1人あたりの単価で見る

MEO対策にかけた費用が見合っているかどうかは、月額料金をその月にマップ経由で実際に来院した新患の人数で割った「1人あたりの獲得単価」で判断します

算出した単価を、リスティング広告や歯科のポータルサイトなど、他の集患施策の単価と比較してみます。歯科医院は通院回数が多く、1人の患者が複数回来院して利益をもたらすため、初回の単価だけで短絡的に判断しないことも大切です。

クリニック集客相談室の支援事例では、千葉県の歯科医院において5か月間で月間の集患数が50名から150名へと増加しました。ただし、この医院ではMEOだけでなく、ホームページ制作・SEO・LP改善・Google広告をあわせて実施しており、MEO単体での成果ではありません。効果の判断は、最低でも3か月以上の推移を見て総合的に行うのがおすすめです。

歯科医院がMEO対策の業者を選ぶときの確認点

MEO対策は、誤ったやり方で行うと、医院側がアカウント停止や行政からの指導といった重いリスクを負うことになります。作業を業者に代行してもらっていたとしても、最終的な責任は医院のものです。

契約を結ぶ前に、次の6つを業者に質問し、その回答を記録しておくことをおすすめします。

確認点聞き方注意したい答え
医療広告ガイドラインへの対応「掲載前にガイドラインの確認は行いますか?」「効果を保証する表現で集患できます」
口コミの集め方とポリシー「具体的にどうやって口コミを増やしますか?」代行投稿やインセンティブを伴う提案
作業範囲と報告の頻度「毎月の作業内容とレポートの項目を教えてください」「一式」とだけ記載され内訳がない
アカウントの管理権限「解約時、オーナー権限はどうなりますか?」業者側に権限が残り、返却されない
歯科医院の支援実績「歯科医院での実際の来院数の変化を教えてください」順位が上がった実績しか提示できない
自院の現状を診断する工程「提案の前に現状を調べてもらえますか?」現状の分析がないまま提案してくる

医療広告ガイドラインへの対応を確かめる

医療機関の広告は医療広告ガイドラインの厳しい制限を受けており、飲食店などの一般の店舗とは取り扱いが全く異なります。

投稿の文章やサービスの説明文の作成を業者に代行してもらう場合、業者がこのガイドラインの制限を正しく把握している必要があります。過去に医療機関を担当した実績があるか、そして投稿などを掲載する前にガイドラインに抵触していないかを確認するフローがあるかを聞いてみましょう。

「絶対治る」といった効果を保証するような表現を提案してくる業者は、リスクが高いため避けるべきです。

確認の仕方は難しくありません。「投稿の文面は誰が最終確認しますか」と一言聞き、担当者の名前と工程が返ってくるかを見るだけで十分です。仕組みとして持っていない業者は、ここで答えが曖昧になります。掲載した内容の責任は業者ではなく医院側に残るため、この一問は必ず投げておきましょう。

口コミの集め方をGoogleのポリシーと照らす

「口コミを増やします」と提案された場合は、具体的にどのような手法を使って増やすのかを詳しく聞きます。

業者側で口コミを代理で投稿したり、報酬を支払って口コミを購入したりするような提案は、Googleのポリシーに真っ向から違反します。また、「必ず月〇件の口コミを集めます」といった件数を保証する提案も、具体的な方法を確かめないまま安易に受けてはいけません。

医院側の作業(QRコードの設置やスタッフによる適切な声かけ)を伴う、地に足の着いた提案であれば、規約に沿った健全な方法と言えます。

逆に「口コミを◯件保証します」「うちで用意します」といった言い方が出てきたら、その場で断ってかまいません。件数を約束できるということは、患者以外の誰かに書かせる前提だからです。削除されるだけでなく、プロフィールごと停止される危険を医院が負うことになります。

契約書で作業範囲と報告の頻度を確かめる

契約書を取り交わす前に、毎月業者が行う具体的な作業(投稿の作成本数、追加する写真の枚数、口コミへの返信代行など)が明記されているかを確認します。

医院側が負担すべき作業がある場合は、その範囲も書面で確認します。見積書や契約書の作業範囲が「MEO対策一式」としか書かれていない場合は、必ず詳細な内訳を書面で求めてください

また、報告の頻度についても、月1回なのか四半期に1回なのかで、施策を軌道修正できる速さが変わります。あわせて、報告書に何の数字が載るのかまで先に決めておきましょう。順位の変動だけを報告するレポートでは、実際の来院につながったかどうかが最後まで分かりません。

アカウントの管理権限の所在を聞く

業者が自院のプロフィールを新規に作成する場合、そのままではオーナー権限が業者側のアカウントに紐づいてしまうことがあります。

アカウントのオーナー権限は必ず医院の共有アカウントに置き、業者には日々の作業ができる「管理者権限」だけを渡す運用にしてください。万が一契約を解除することになった場合に、権限をどのように医院側に戻すのかを、契約の前に明確に決めておきます。権限を業者側が持ったままだと、解約時にプロフィールを口コミごと失ってしまうトラブルに発展することがあります。

権限の所在は、契約が続いている間はほとんど問題になりません。困るのは解約するときで、そこで初めて確認しても手遅れになります。聞くのは契約の前です。

歯科医院の支援実績の有無を見る

その業者が、過去に歯科医院のMEO対策を担当した実績を持っているかを聞き、どの地域にあるどの程度の規模の医院だったのかを確かめます。

実績を確認する際は、「〇位に上がりました」という順位の上昇だけでなく、「その結果として来院数や予約件数がどのように変化したのか」を突っ込んで聞いてみましょう。守秘義務を理由に具体的な数値を出せない場合でも、出せない理由や来院数の傾向を論理的に説明できるかどうかが、信頼できる業者かどうかの判断材料になります。

また、契約期間を通して担当者が頻繁に変わらないかどうかもあわせて確認しておきましょう。

実績を聞くときは、成功した事例だけでなく、うまくいかなかった事例とその原因まで話せるかを見てみましょう。数字が伸びなかったときに何を試したかを説明できる業者は、自院で同じことが起きたときにも動けます。良い話しか出てこない場合は、担当した件数がまだ少ない可能性があります。

自院の現状を診断する工程があるかを見極める

具体的な提案を受ける前に、まずは自院のプロフィールの現状を客観的に調べる工程が用意されているかを聞いてみましょう。

現在の入力欄の埋まり具合、掲載されている写真の枚数、口コミの件数や評価、近隣の競合医院との差などをデータとして示せる業者は、施策の明確な根拠を持っています。現状の分析や説明がないまま、いきなりパッケージ化された提案をしてくる業者は、どの医院に対しても同じ内容を当てはめている可能性があります。

自院のプロフィールが現在どのような状態にあるのかは、比較対象がないため院内だけでは判断しにくいものです。無料で現状の診断を行っている業者であれば、契約するかどうかの適切な判断材料を事前に得ることができます

歯科医院のMEO対策はクリニック集客相談室へ

クリニック集客相談室では、MEO対策だけでなく、SEO、口コミ管理、Web広告などを組み合わせた、地域密着型の集患戦略を歯科医院向けに提供しています。

千葉県の歯科医院の事例では、5か月間で月間の集患数が50名から150名へと増加しました(ホームページ制作・SEO・MEO・LP改善・Google広告を併用)。口コミの評価は5か月で★3.1から★4.7に改善し、リコール率が平均28%改善した実績もあります。

自院のプロフィールが現在どのような状態にあるのか、まずは無料集患診断で確認してみませんか。

クリニック集客相談室では、歯科医院向けに次の3つの支援を提供しています。

  • 医療広告ガイドラインを踏まえたプロフィールの運用代行
  • 会計時のQRコードから始める口コミ収集の仕組みづくり
  • 月額30,000円から選べるMEO単体の支援

それぞれの内容を順に紹介します。

5ヶ月で月間集客数100人アップ|千葉県の歯科医院WEB集客事例

医療広告ガイドラインを踏まえたプロフィールの運用代行

Googleビジネスプロフィールの最適化(カテゴリ設定や写真の追加など)を代行します。また、週1回の定期的な投稿の代行や、Q&Aセクションの整備も行います。

医療機関に特有の医療広告ガイドラインを遵守した安全な運用を徹底しているため、リスクを抑えた対策が可能です。医院側に行っていただく作業は、投稿用の写真素材の提供と、正確な診療情報の提供のみにとどまります。

会計時のQRコードから始める口コミ収集の仕組みづくり

継続的に口コミを集めるため、会計時のQRコードを活用する仕組みづくりを支援します。日々の口コミの管理も支援の範囲に含まれています。

割引やプレゼントなどの報酬と引き換えに口コミを集める手法は、Googleのポリシーで固く禁じられているため、クリニック集客相談室の支援では一切用いません

月額30,000円から選べるMEO単体の支援

MEO対策は、月額30,000円からの固定額で提供しています(2026年8月時点)。さらに本格的な集患を目指す医院様向けには、ホームページの改修やSEO、Web広告とあわせたグロースプラン(月額150,000円)もご用意しています。

最低契約期間は3か月で、期間経過後は1か月前のお申し出により解約が可能です。

まずは無料集患診断をご利用ください。現在のプロフィールの入力状況と口コミの状態を確認し、レポートとしてご報告します。

無料集患診断を申し込む

歯科医院のMEO対策に関するよくある質問

ここでは、歯科医院のMEO対策について寄せられることが多い質問を取り上げて回答します。

  • MEO対策の効果はどのくらいで出ますか?
  • プロフィールの更新は誰が担当すべきですか?
  • 開業したばかりで口コミが1件もない場合はどうすればよいですか?
  • MEO対策だけで新患は増えますか?
  • ホームページがなくてもMEO対策はできますか?
  • スマートフォンだけでも運用できますか?
  • MEO対策とGoogleマップに出る広告は何が違いますか?

MEO対策の効果はどのくらいで出ますか?

プロフィールに入力した情報や写真の追加は、Googleの審査を経て反映されれば、すぐに検索結果の表示に影響を与えます。

一方で、マップの順位が動くまでの期間は、地域の競合の多さと対策前のプロフィールの状態によって変わります。どの業者に依頼しても、順位を決めるのはGoogleである点は変わりません。目安として、クリニック集客相談室では上位表示までを1〜3か月と案内しています。

口コミの件数は患者に投稿を依頼し始めてから少しずつ積み上がっていくため、効果が定着するまでには時間がかかります。近隣に歯科医院が多く競合が激しい地域ほど、上位に入るまでの期間は延びるでしょう。

プロフィールの更新は誰が担当すべきですか?

受付を担当しているスタッフが更新を行うと、日々患者から受ける質問や反応を投稿の内容に反映しやすいためおすすめです。

担当の責任者を1人決め、万が一その人が休んだ場合の代わりも決めておきます。繰り返しになりますが、アカウントは個人のものではなく、医院の共有アカウントで管理します。スタッフが作成した投稿内容については、最終的に院長が掲載前に確認を行う体制にしておくと、医院の方針と掲載内容にブレが生じません。

開業したばかりで口コミが1件もない場合はどうすればよいですか?

開業直後は、どの医院も口コミが全くない状態からスタートします。焦る必要はありません。

Googleは、インセンティブを提供せず、評価の内容に影響を与えようとしない範囲であれば、患者に実体験の投稿を募る行為を認めています。まずは来院してくださった患者に対し、会計時に口コミの投稿画面を開くQRコードを提示して依頼するところから地道に始めます。

すでに述べたとおり、スタッフやその家族にサクラとして書いてもらうことは利益相反にあたりポリシー違反となるため、絶対に行ってはいけません。口コミが少ない間は、院内の写真やビジネスの説明文を充実させ、来院前の不安を取り除く判断材料を作ります。

MEO対策だけで新患は増えますか?

地図アプリを使って現在地から近い医院を探している患者層に対しては、MEO対策だけでも十分に情報が届き、来院につながります。

しかし、「インプラント 費用」や「親知らず 抜歯 痛い」など、症状や治療法について詳しく調べている段階の患者を集めるためには、ホームページ内の充実した記事(SEO対策)が必要です。マップから自院を知った患者の多くも、最終的な決定を下す前にはホームページを訪問して詳しい情報を確かめています。

そのため、MEOで露出の入り口を作り、ホームページで十分な判断材料を用意するという組み合わせが、集患の基本となります。

ただし、始める順番としてはMEOが先です。ホームページの制作には費用と期間がかかる一方、プロフィールの整備は今日から着手できて費用もかかりません。まずマップ経由の来院を増やし、その手応えを見てからホームページに投資するほうが、無駄が出にくくなります。

ホームページがなくてもMEO対策はできますか?

Googleビジネスプロフィールはホームページとは別に単独で持てるため、自院のサイトがない状態でも登録して運用できます。ウェブサイトの欄には、予約システムのページやSNSのアカウントなど、患者が次の行動に移れるURLを入れておきましょう。

サイトがない場合、診療内容や費用の説明はサービスの欄とビジネスの説明が受け持ちます。ただし説明欄に入れられるのは全角375文字までのため、書ける情報の量には限りがあります。

初期の集患をマップだけで進め、余力ができた段階でホームページを用意する進め方も現実的です。

スマートフォンだけでも運用できますか?

投稿の作成、写真の追加、口コミへの返信は、いずれもスマートフォンから行えます。写真は撮ったその場で追加できるため、日々の運用はむしろ続けやすい環境です。

一方で、複数の項目をまとめて点検する作業や、他院のプロフィールと見比べる作業は、画面の広い環境のほうが向いています。3か月に1回の情報の点検だけはパソコンで行う、といった使い分けをおすすめします。

端末が変わっても、医院の共有アカウントで管理するという原則は変わりません。スタッフ個人の端末からログインする場合も、共有アカウントを使ってください。

MEO対策とGoogleマップに出る広告は何が違いますか?

MEO対策は、広告費のかからない枠でプロフィールを上位に表示させる取り組みを指します。対して、マップに出る広告は、費用を支払って表示させる枠です。

歯科医院の場合、広告を使うときは掲載内容がより厳しい制限を受けます。医療広告ガイドラインでは、費用を支払うことで意図的に検索結果の上位に表示させたものは、限定解除の要件の1つ目を満たさないとされています。

つまり、広告枠では自由診療の内容や費用について書ける範囲が狭いということです。まずは無料の枠でプロフィールを整えることを優先し、広告はそのうえで検討するとよいでしょう。

関連記事:クリニックのリスティング広告|費用相場・運用のコツ・ガイドライン対応まで解説

まとめ:歯科医院のMEO対策はプロフィールの整備から始める

MEO対策を成功させる鍵は、Googleビジネスプロフィールの正確な入力と継続的な更新にあります。

まずは既存の登録からオーナー権限を取得し、全項目を埋めて各媒体のNAP情報を揃えましょう。その上で、写真の追加や定期的な発信、口コミへの対応をコツコツと積み重ねていくことが大切です。

運用を自院で行うなら撮影費程度でスタートできます。一方、外注の月額費用は業者や作業範囲で変動するため、複数社の見積もりを総額で比較するのがおすすめです。

MEO対策の第一歩として、まずはGoogleやGoogleマップで自院を検索し、情報の抜け漏れや古さがないか確認してみましょう。その際、もし「今の状態が適切なのか客観的に判断できない」とお悩みであれば、無料集患診断で現状を確認しませんか。

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