整体院の広告規制とは?使える表現・NGな表現と集客方法をわかりやすく解説

整体院のチラシやホームページを作ろうとしたとき、「この表現は使って大丈夫だろうか」と不安になった経験はないでしょうか。整体院の広告には法律上の規制があり、知らずに違反すると罰金や行政指導を受けるおそれがあります。
この記事では、整体院・整骨院・鍼灸院の広告規制の全体像から、使ってはいけないNG表現と言い換え例、媒体ごとの規制の違い、そして規制を守りながら集客する具体的な方法までをわかりやすく解説します。
2025年2月に策定された最新の「あはき・柔整広告ガイドライン」の内容も反映していますので、ぜひ最後までお読みください。
整体院の広告規制とは
整体院の広告には、法律やガイドラインに基づくルールが設けられています。「チラシに書いた表現が実は違反だった」というケースは珍しくなく、知らずに規制を破ると罰金や行政指導を受けるおそれがあります。
ここでは、広告規制の基本的な枠組みとして以下の3点を解説します。
- 広告に該当する3つの条件(誘引性・特定性・認知性)
- 広告規制が設けられている理由
- 整体院・整骨院・鍼灸院で適用される法律の違い
まずは「何が広告にあたるのか」を正しく理解することが、規制対策の第一歩です。
広告に該当する3つの条件(誘引性・特定性・認知性)
整体院の広告規制では、以下の3つの条件をすべて満たすものが「広告」として扱われます。
| 条件 | 内容 |
| 誘引性 | 顧客の来院を促す意図がある |
| 特定性 | 施術所名や施術者名が特定できる |
| 認知性 | 不特定多数が目にできる状態にある |
この3条件を満たせば、チラシや看板だけでなく、SNS投稿やWeb広告も規制の対象です。
一方で、広告に該当しないものもあります。たとえば、利用者が自発的に投稿した口コミや、新聞・雑誌の記事、院内に掲示している掲示物は原則として広告にはあたりません。
ただし注意が必要なのは、施術所側が依頼して書かれた記事や、院内掲示物でもドアや窓の外側に向けて掲示されているものは広告とみなされる場合があるという点です。
「院内に貼っているだけだから大丈夫」とは限りませんので、掲示の向きや設置場所にも気を配る必要があります。
以下に、広告に該当するものと該当しないものの具体例をまとめました。
| 区分 | 具体例 |
| 該当する | チラシ、看板、Web広告、SNS投稿(施術所名を記載して不特定多数に公開)、窓の外に向けた院内掲示 |
| 該当しない | 利用者が自発的に書いた口コミ、新聞・雑誌の記事、院内向けの掲示物 |
広告規制が設けられている理由
整体院の広告規制は、利用者を不当な広告から守るために設けられています。
整体院で提供されるサービスは身体に直接関わるものであり、誇大な広告に誘引されて不適切な施術を受けた場合、健康被害が生じるリスクがあります。また、施術の専門性が高いため、広告の内容だけで施術の質を正しく判断することは一般の利用者にとって困難です。
こうした背景から、法律やガイドラインによって広告できる内容が厳しく制限されています。
整体院・整骨院・鍼灸院で適用される法律が異なる
整体院・整骨院・鍼灸院は似た業態に見えますが、保有する国家資格と適用される法律がそれぞれ異なります。
| 業態 | 必要な国家資格 | 広告を規制する法律 |
| 整骨院(接骨院) | 柔道整復師 | 柔道整復師法 |
| 鍼灸院 | はり師・きゅう師 | あはき法 |
| あん摩マッサージ指圧院 | あん摩マッサージ指圧師 | あはき法 |
| 整体院 | なし(民間資格のみ) | 直接規制する法律は現時点でなし |
整骨院は柔道整復師法、鍼灸院・あん摩マッサージ指圧院はあはき法によって広告が規制されています。一方、整体院は国家資格を必要としないため、広告を直接規制する法律は現時点では存在しません。
ただし、景品表示法や薬機法は業態を問わず適用されるため、整体院であっても無制限に広告できるわけではありません。「法律がないから何を書いても大丈夫」という認識は誤りですので、後述する各法律のポイントをしっかり押さえておきましょう。
整体院の広告に関わる法律
整体院の広告に関わる法律は複数あり、業態や取り扱うサービスによって適用される法律が異なります。
ここでは、以下の5つの法律について概要と広告規制のポイントを順に見ていきましょう。
- 柔道整復師法(整骨院・接骨院に適用)
- あはき法(鍼灸院・あん摩マッサージ指圧院に適用)
- 整体院には直接適用される広告規制法がない
- 景品表示法(業態を問わず適用)
- 薬機法(健康食品・器具を扱う場合に適用)
自院に関係する法律を特定し、それぞれのルールを正しく理解しておきましょう。
柔道整復師法(整骨院・接骨院に適用)
整骨院・接骨院の広告は、柔道整復師法第24条で規制されています。
この法律では、広告に掲載できる事項が限定列挙(ポジティブリスト方式)されており、リストにない内容は原則として広告に載せられません。掲載可能な事項は以下のとおりです。
| 区分 | 掲載できる内容 |
| 基本情報 | 柔道整復師である旨、氏名、住所 |
| 施術所情報 | 名称、電話番号、所在地 |
| 営業情報 | 施術日、施術時間 |
| 厚労大臣指定事項 | ほねつぎ(接骨)、医療保険療養費支給申請ができる旨、予約・出張・夜間対応、駐車場情報 |
施術の技能・方法・経歴に関する広告は明確に禁止されています。広告制限に違反した場合は、同法第30条第5号により30万円以下の罰金が科されます。
あはき法(鍼灸院・あん摩マッサージ指圧院に適用)
鍼灸院・あん摩マッサージ指圧院の広告は、あはき法第7条で規制されています。
柔道整復師法と同様にポジティブリスト方式が採用されており、掲載できる事項が限定されています。掲載可能な内容は、施術者である旨と氏名・住所、業務の種類(あん摩・マッサージ・指圧・はり・きゅう)、施術所の名称・電話番号・所在地、施術日・施術時間などです。
広告規制に違反した場合は、30万円以下の罰金が科されます。なお、国家資格を持たない者が「マッサージ」の名称を使用することもあはき法で禁止されていますので、整体院が「マッサージ」と表記する際には注意が必要です。
整体院には直接適用される広告規制法がない
整体院(国家資格を持たない施術所)を直接規制する広告の法律は、現時点では存在しません。整体院で行う施術は、法に基づかない医業類似行為に分類されるためです。
ただし、2025年2月18日に厚生労働省が策定した「あはき・柔整広告ガイドライン」では、無資格者による広告も含めた広告の在り方について言及されています。今後の規制強化に備えておく必要があるでしょう。
また、直接の広告規制法がなくても、以下の法律は整体院にも適用されます。
- 景品表示法:誇大広告や優良誤認表示の規制
- 薬機法:健康食品・器具に関する表現の規制
- 医師法:医療行為は医師のみが行えるため、「治療」「診断」等の表現は医師法に抵触するおそれがある
「規制がない=何でもOK」ではありませんので、この点は十分にご注意ください。
参考:厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」
景品表示法(業態を問わず適用)
景品表示法は、業態や資格の有無にかかわらず、すべての整体院に適用される法律です。
規制の対象は、実際よりも著しく優良であると消費者に誤認させる「優良誤認表示」と、取引条件が実際よりも有利であると誤認させる「有利誤認表示」の2つです。
たとえば、「お客様満足度No.1」「地域で一番」といった表現は、客観的な根拠がなければ景品表示法違反に該当します。2024年10月からは悪質な違反に対する直罰規定(100万円以下の罰金)も導入されており、規制は厳格化の方向に進んでいます。
薬機法(健康食品・器具を扱う場合に適用)
薬機法(医薬品医療機器等法)は、健康食品やサプリメント、健康器具を販売している整体院に特に関わる法律です。
健康食品に対して「◯◯が治る」「◯◯の治療に効果的」といった医薬品的な表現を使用すると、薬機法違反に該当します。認められる表現は「栄養補給」「健康維持」などに限られています。
また、人体に影響を及ぼすことを意図した健康器具は医療機器に該当し、許可なく販売すること自体が違法となる場合もあります。健康食品や器具を取り扱っていない院には直接関係しませんが、物販を検討する際には薬機法の規制を事前に確認しておきましょう。
整体の広告で使ってはいけない言葉・NG表現と言い換え一覧
ここからは、整体院の広告で実際に使ってはいけない表現と、規制に抵触しない言い換え例を具体的に紹介します。
以下の7つのカテゴリに分けて解説しますので、チラシやホームページを作成する際のチェックリストとしてご活用ください。
- 「治る」「治療」など医療行為を示す表現
- 「地域No.1」「最高の技術」など比較優良・誇大表現
- 「診察」「患者」など医療機関と誤認させる表現
- 具体的な施術内容・効果効能に関する表現
- 施術者の経歴・出身校・資格に関する表現
- ビフォーアフター写真・口コミの掲載
- 健康食品・健康器具の販売時の表現
いずれも実務でよく見かける表現ばかりですので、一つずつ確認していきましょう。
「治る」「治療」など医療行為を示す表現
整体院の広告で「治る」「治療」「診断」「治癒」「改善」「効果」等の医療行為を示す表現は使用できません。これらの表現は、整体院が医療機関であるかのように消費者に誤認させるおそれがあるためです。
以下に、代表的なNG表現と言い換え例をまとめました。
| NG表現 | 言い換え例 |
| 治る | 和らぐ、楽になる |
| 治療 | 施術、ケア |
| 改善 | 動きを良くする、可動域を広げる |
| 効果 | お客様の声(※体験談の扱いには別途注意が必要) |
広告文を作成する際は、医療行為を連想させる言葉が含まれていないか、一つずつ確認することをおすすめします。
「地域No.1」「最高の技術」など比較優良・誇大表現
「地域No.1」「最高の技術」「日本一の実績」「お客様満足度98%」などの比較優良表現・誇大表現は使用できません。客観的な根拠がある場合であっても、ほかの施術所より優れていると誤認させるおそれのある表現は景品表示法の優良誤認に該当します。
以下のような表現にも注意が必要です。
| NG表現 | NGとなる理由 |
| 〇〇専門 | 公的な専門資格がない場合、専門性を偽る表示にあたる |
| 〇〇協会認定 | 民間資格を国家資格と誤認させるおそれがある |
数字を使った実績表示は根拠の有無が問われますので、安易に使用しないようにしましょう。
「診察」「患者」など医療機関と誤認させる表現
整体院の広告や日常業務で「診察」「診療」「休診」「患者」等の医療機関を連想させる表現は使用できません。
| NG表現 | 言い換え例 |
| 診察 | 受付 |
| 診療時間 | 営業時間、受付時間 |
| 休診 | 休業、定休 |
| 患者 | お客様、施術を受けた方 |
店舗名についても注意が必要です。「〇〇クリニック」「〇〇診療所」「〇〇治療院」は医療機関との誤認を招くため、避ける必要があります。広告だけでなく、普段の案内文や受付での声かけにも気を配りましょう。
具体的な施術内容・効果効能に関する表現
施術の具体的な内容(施術の作法・流派・手技の詳細)や、期待される効果・効能を広告に記載することは法律で禁止されています。
たとえば、「骨盤矯正で腰痛を根本から解消」「猫背矯正プログラム」といった表現はNGです。施術の方法と効果を組み合わせた表現は、とくに違反と判断されやすい傾向にあります。
ただし、施術の種類名(柔道整復・あん摩・はり・きゅう等)を広告に掲載すること自体は認められています。あくまでも、施術の技能や方法の詳細、それによって得られる効果を広告に載せることが禁止されているという点を押さえておきましょう。
施術者の経歴・出身校・資格に関する表現
施術者の経歴(勤務歴・研修歴)、出身校の名称、取得資格の詳細を広告に記載することは、あはき法・柔整法で禁止されています。
ただし、「柔道整復師(厚生労働大臣免許)」のように国家資格の保有を示すことは認められています。一方で、「〇〇協会認定セラピスト」「〇〇スクール卒業」などの民間資格・経歴は広告に使用できません。
国家資格の記載はOKでも、その資格でどのような施術ができるかを詳しく書くと施術内容の広告に該当してしまいますので、記載する範囲には注意が必要です。
ビフォーアフター写真・口コミの掲載
施術前後のビフォーアフター写真の掲載は、誇大広告に該当する可能性が高い表現です。写真は効果を保証するものと受け取られやすく、実際には個人差があるにもかかわらず、すべての利用者に同様の結果が得られるかのような誤解を与えてしまいます。
口コミ・体験談についても、施術所側が都合の良い感想だけを選んで掲載すると優良誤認を招くおそれがあります。とくに注意すべきなのは、口コミ投稿の対価として特典を提供する行為です。これは景品表示法違反に問われた実例がありますので、口コミの収集方法にも十分気をつけましょう。
健康食品・健康器具の販売時の表現
整体院で健康食品やサプリメントを販売する場合、「◯◯が治る」「◯◯の治療に効果的」等の医薬品的表現は薬機法違反に該当します。認められる表現は「栄養補給」「健康維持」などに限られています。
健康器具についても、「人体に影響を及ぼすことにより健康の増進・維持を意図しているもの」は医療機器に該当し、薬機法に基づく許可なしでの販売自体が違法となる場合があります。
健康食品や器具を扱っている院では、販売時の説明や広告表現にも法令上の制限がかかる点を認識しておきましょう。
自院の広告表現に不安がある方は、専門家に相談することで違反リスクを未然に防ぐことができます。
広告に掲載できる項目一覧
ここまでNG表現を中心に解説してきましたが、広告に掲載が認められている項目もあります。柔整法・あはき法で明示的に許可されている内容を正しく把握しておけば、規制の範囲内で効果的な広告を作成できます。
以下の3つに分けて、掲載可能な項目を整理します。
- 施術者の氏名・施術所の名称・所在地・連絡先
- 施術日・施術時間・予約の可否
- 駐車場・出張対応などの付帯情報
チラシを制作する際のチェックリストとしてお役立てください。
施術者の氏名・施術所の名称・所在地・連絡先
施術者の氏名、施術所の名称、電話番号、所在地は、柔整法・あはき法のいずれにおいても広告に掲載が認められている最も基本的な情報です。
施術所の名称には「接骨院」「鍼灸院」など業態がわかる表現を使用しましょう。前述のとおり、「〇〇クリニック」「〇〇診療所」など医療機関と紛らわしい名称は使用できません。
これらの基本情報は、利用者が施術所を見つけて来院するために欠かせない要素です。正確かつ最新の情報を掲載するように心がけてください。
施術日・施術時間・予約の可否
施術日(営業日)、施術時間(営業時間)、予約制の有無、休日・夜間の施術対応は、広告に掲載が認められている項目です。
ただし、表記の際には医療機関と誤認される言葉を使わないように注意してください。「診療時間」ではなく「施術時間」、「休診日」ではなく「定休日」と記載しましょう。
利用者にとって営業時間や予約の可否は来院の判断材料ですので、わかりやすく明記することが大切です。
駐車場・出張対応などの付帯情報
基本情報に加えて、以下の付帯的な情報も広告に掲載できます。
| 掲載できる付帯情報 |
| 駐車場の有無 |
| 出張による施術の実施 |
| 「ほねつぎ」「接骨」の表記(柔整の場合) |
| 柔道整復師法に基づく届出をした旨 |
| 医療保険療養費支給申請ができる旨(※医師の同意が必要な旨の明示が条件) |
なお、「各種保険取扱い」「交通事故取扱い」は広告可能事項には含まれていません。よく見かける表現ではありますが、法律上は認められていない点にご注意ください。
媒体ごとに異なる広告規制の範囲
広告規制のルールは、利用する媒体によって適用範囲が異なります。「チラシではNGだけどホームページならOK」という表現も存在しますので、媒体ごとの違いを正しく理解しておくことが重要です。
ここでは、以下の3つの媒体による違いを整理します。
- チラシ・看板・情報誌は最も規制が厳しい
- ホームページは広告規制の対象外となる
- Web広告・SNS広告はチラシと同等の規制を受ける
自院で利用している媒体にどのルールが適用されるか、確認していきましょう。
チラシ・看板・情報誌は最も規制が厳しい
チラシ、看板、情報誌、ポスターなどの紙媒体・屋外媒体は、柔整法・あはき法の広告規制が最も厳格に適用される媒体です。
掲載できる内容は、前述の「広告に掲載できる項目一覧」に限定されます。施術内容や料金の記載は原則として認められていません。
紙媒体は配布後に回収や修正ができないため、制作段階で規制に抵触する表現がないかを入念にチェックする必要があります。
ホームページは広告規制の対象外となる
施術所のホームページ(ウェブサイト)は、利用者が自ら検索して閲覧するものであるため、原則として広告規制の対象外とされています。
そのため、チラシや看板では掲載できない施術内容の詳細、料金、施術者の経歴、症例写真なども、ホームページ上であれば掲載が可能です。ホームページは、規制の範囲内では伝えきれない情報を幅広く発信できる媒体といえるでしょう。
ただし、ホームページであっても以下の表現は使用できません。
- 虚偽の内容や誇大な表現
- 医薬品や医師の治療と誤認される表現
- 景品表示法・薬機法・医師法に抵触する表現
「ホームページなら何でも書ける」というわけではありませんので、事実に基づいた正確な情報を掲載するようにしましょう。
Web広告・SNS広告はチラシと同等の規制を受ける
リスティング広告、バナー広告、SNS広告(Meta広告等)は、不特定多数に対して施術所への来院を促す意図で配信されるため、広告の3要件(誘引性・特定性・認知性)を満たします。したがって、チラシ・看板と同等の広告規制を受けることを認識しておきましょう。
SNSの投稿であっても、公開範囲が限定されていない状態で施術所名や施術の特徴をアピールした場合は広告とみなされる可能性があります。2025年2月のあはき・柔整広告ガイドラインでは、インターネット広告の規制強化が明確に打ち出されました。
ホームページ(規制対象外)とWeb広告(規制対象)は混同されやすいため、この違いをしっかり区別しておくことが大切です。
広告規制を守りながら集客する方法と費用目安
ここまでは「何がNGか」を中心に解説してきましたが、規制を守りながらでも効果的に集客する方法は数多くあります。複数の媒体を組み合わせて、規制の範囲内で最大限の効果を引き出すことが重要です。
まず、主な集客施策と費用目安を一覧でご紹介します。
| 施策名 | 費用目安 | 特徴・備考 |
| MEO対策 | 無料 | Googleビジネスプロフィールの登録・運用 |
| リスティング広告 | 月約10万円〜20万円(小規模院) | クリック課金、クリック単価約50円〜300円 |
| SNS広告(Meta広告) | 月約3万円〜8万円 | 1日1,000円から開始可能 |
| チラシ・ポスティング | 1枚あたり約7円〜12円 | 印刷費+配布費の合計 |
| ホームページ・SEO | 別途見積 | 広告規制の対象外で情報発信の自由度が高い |
※費用はいずれも目安であり、地域・競合状況・配布条件等によって変動します。
それでは、以下の6つの集客方法について詳しく見ていきましょう。
- MEO対策
- リスティング広告
- SNS広告(Meta広告)
- ホームページ・コンテンツSEO
- チラシ・ポスティング
- 口コミの収集・管理
それぞれの特徴を理解し、自院に合った施策を選ぶ参考にしてください。
MEO対策
MEO対策(Googleビジネスプロフィールの最適化)は、整体院の集客においてコストパフォーマンスの高い施策の一つです。
「地域名+整体」で検索した利用者にGoogleマップ経由でアプローチできるため、来院意欲の高い見込み客に直接リーチできます。施術所の基本情報(名称・住所・営業時間・写真)を正確に登録し、定期的に更新することが大切です。
口コミの件数と評価はMEOの順位に影響するため、口コミの管理も欠かせません。ただし、口コミの謝礼としてサービスや商品券を提供する行為は景品表示法違反のリスクがありますので、対価を伴わない形で投稿を依頼しましょう。費用は基本的に無料で取り組めます。
リスティング広告
リスティング広告は、Google等の検索結果に表示される有料広告です。「整体 〇〇市」等のキーワードで検索している見込み客に直接アプローチできるのが特徴です。
ただし、広告文はチラシ・看板と同等の広告規制を受けます。施術内容や効果効能の記載は避け、施術所名・所在地・予約情報を中心に広告文を構成してください。
クリック課金のため少額から始められるのもメリットです。費用目安はクリック単価約50円〜300円で、月額運用費は小規模院で約10万円〜20万円が目安です。地域や競合状況によって変動しますので、まずは少額から試してみるとよいでしょう。
SNS広告(Meta広告)
Meta広告(Facebook・Instagram広告)は、年齢・性別・地域・興味関心でターゲットを絞り込んで配信できる広告手法です。
30代〜50代の女性など、整体院のメインターゲット層にピンポイントでアプローチしやすい点が特徴です。広告文はリスティング広告と同様に広告規制の対象ですので、表現には注意が必要です。
費用目安は月額約3万円〜8万円で、1日1,000円程度から開始できます。少額で始められるため、広告運用の経験がない院でも取り組みやすい施策といえるでしょう。
ホームページ・コンテンツSEO
ホームページは広告規制の対象外であるため、施術内容・料金・施術者の経歴・お客様の声など、チラシでは掲載できない情報を詳しく発信できる唯一の媒体です。
チラシやWeb広告で興味を持った見込み客をホームページに誘導し、詳しい情報を見てもらう導線を設計すると効果的です。広告では伝えきれない情報をホームページで補完するという考え方が基本です。
さらに、コンテンツSEO(症状別のお悩みページ等の作成)で検索流入を増やすことも有効です。広告費をかけずに中長期的な集客基盤を構築できます。
関連記事:クリニック・病院のSEO対策とは?やるべき施策・優先順位・注意点をわかりやすく解説
チラシ・ポスティング
チラシ・ポスティングは、地域密着の整体院にとって依然として有効な集客手段です。ターゲット層が多い周辺地域に絞って配布し、施術所の基本情報(名称・所在地・営業時間・地図)を明記します。
広告規制の範囲内でキャッチコピーを工夫し、ホームページやLINE公式アカウントのQRコードを掲載して詳細情報への導線を作ることがポイントです。チラシだけで完結させるのではなく、ホームページへ誘導する役割として活用しましょう。
費用目安は印刷費+配布費で1枚あたり約7円〜12円です。反応率は約0.1%〜0.3%が一般的ですが、地域や配布方法によって変動します。
口コミの収集・管理
Googleビジネスプロフィールの口コミは、MEOの順位だけでなく、来院の意思決定に大きく影響する要素です。
施術後に口コミの投稿をお願いすること自体は問題ありません。しかし、投稿の対価として割引・特典・金品を提供する行為は、Googleの利用規約違反であり、景品表示法違反のリスクもあります。
口コミに対しては、肯定的な内容にも否定的な内容にも丁寧に返信しましょう。真摯な対応が施術所の信頼感を高め、新規の利用者が来院を決める後押しとなるでしょう。
整体院・整骨院の広告規制に違反した場合のリスクと処分事例
広告規制に違反した場合、罰金や行政処分だけでなく、社会的信用の失墜という大きなリスクが伴います。
ここでは、以下の3つの観点からリスクと実際の処分事例を紹介します。
- 保健所からの指導・是正勧告を受ける
- 柔整法・あはき法違反による罰金(30万円以下)
- 信用の失墜と口コミ・経営への悪影響
具体的な事例を知ることで、規制を守ることの重要性をあらためて実感していただけるでしょう。
保健所からの指導・是正勧告を受ける
広告規制に違反した場合、まず施術所を管轄する保健所から指導が入ります。指導の方法は、電話での口頭注意、書面による指導通知、職員の立ち入り検査など段階に応じてさまざまです。
2025年2月のあはき・柔整広告ガイドライン策定により、今後は保健所がこのガイドラインに基づいて指導を行うことになります。これまで明確な基準がなかった部分についても、指導の基準が明確化・厳格化される見込みです。
「これまで指導を受けたことがないから大丈夫」ではなく、ガイドラインの内容を踏まえて広告を見直しておくことが大切です。
柔整法・あはき法違反による罰金(30万円以下)
柔整法第30条第5号により、広告制限(第24条)に違反した者には30万円以下の罰金が科されます。あはき法の広告規制違反も同様です。
さらに、広告違反は「業務に関する不正の行為」に該当するとして、業務停止命令や免許取消が命じられる可能性もあります(柔整法第8条、あはき法第9条)。法人の場合は両罰規定(柔整法第32条)により、行為者だけでなく法人にも刑が科されます。
なお、柔整法の広告規制で実際に罰金が科された事例は過去にありませんが、景品表示法違反で行政処分を受けた整骨院の事例は複数存在します。法律上の罰則が適用されていないからといって、リスクがないわけではありません。
参考:e-Gov法令検索「柔道整復師法」第30条第5号・第8条・第32条
信用の失墜と口コミ・経営への悪影響
法的罰則に加え、行政処分を受けた場合は措置命令の内容が公表され、社会的信用を大きく失うリスクがあります。
実際に、ある整骨院グループが景品表示法違反(優良誤認)で措置命令を受けた事例があります。この事例で違反認定されたのは、主に以下の3点でした。
- 客観的根拠のない「口コミNo.1」「お客様満足度98.7%」等の表示
- 痩身・小顔矯正の施術効果に関する不実証広告
- 広告掲載を取材であるかのように見せるメディア掲載実績の虚偽表示
口コミ投稿への商品券提供も違反事項の一つとして認定されています。
これらの処分はインターネット上に記録として残り、長期にわたって院の評判に影響し続けます。一度失った信用を取り戻すのは容易ではありませんので、日頃から広告表現には細心の注意を払っておきましょう。
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ガイドラインに準拠したコンテンツ制作を初めから行うため、制作後に表現を修正するやり直しが発生しません。2025年2月にあはき・柔整広告ガイドラインが策定され、今後は保健所による指導が本格化する見込みです。
最新のガイドラインを踏まえた広告運用により、知らずに違反してしまうリスクを回避できます。
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まとめ:整体の広告で使ってはいけない言葉を避けつつ効果的に集客する方法
整体院の広告には、柔道整復師法・あはき法・景品表示法・薬機法など複数の法律が関わっており、「治る」「治療」「地域No.1」などの表現は使用できません。一方で、ホームページは広告規制の対象外であるため、チラシやWeb広告では伝えきれない詳しい情報を発信できます。
規制を守りながら集客するには、MEO対策・リスティング広告・SNS広告・チラシ・ホームページなど複数の媒体を組み合わせ、それぞれの規制範囲を理解したうえで運用することが大切です。
2025年2月に策定されたあはき・柔整広告ガイドラインにより、今後は保健所の指導がさらに厳格化される見込みですので、早めの対策をおすすめします。
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